カリオペの憂鬱 第二巻 その十九

かなり久しぶりの投稿になるその十九は、第2805~2991小節。

教本でもなく、ピアノの練習曲でもない約3000小節に及ぶ音の連鎖は、半音階的ではあるが、古典的な対位法的書法によるもので、”音程”というものを理論の根幹としてきた西洋音楽のあり方の一つの側面を示していると思う。

音程の種類と音階の構成音に限りはあるが、基本的に繰り返しを伴わない書式として書かれ、音の長い連鎖を経るなかで、書かれる音のスタイルは変化をともないこそすれ、もうこれだけ書いたから音の組み合わせとしてはこれで十分というようなことには、そうそうなるものではない。ゆえに、まだしばらく書き続けていくことになるだろう。

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