第八十七段は、今の芦屋市、神戸市のあたり、業平、行平らが、海近くの業平の住まいから、山へ滝を見に出かけるなどする話。
このごろ京に流行るもの 『梁塵秘抄』より
当時の服飾について歌ったもの。
我を頼めて来ぬ男 『梁塵秘抄』より
「我を頼めて来ぬ男」の中の動詞「頼む」は、あてにする、頼みに思うの意味だが、ここでは他動詞で、あてにさせる、頼みに思わせるの意味。
伊勢物語 その十二 第六十六~八十一段
第六十九段は、『伊勢物語』の書名の由来ともされる、在原業平とされる男が、狩りの使いとして伊勢の国を訪れる話。
遊びをせんとや 『梁塵秘抄』より
梁塵秘抄の中でも有名なこの一首は、その歌詞については解釈を読み手に委ねるような抽象性があって、様々な解釈がなされる。
『妙』 独奏ヴァイオリンのための
西洋音楽特有のアクセント感(奇数拍が強拍、偶数拍が弱拍といったような)によらない、音の身振り、所作、あるいは音の身振りの呼吸、そういったものを象徴するものとして、「妙」の字をあてた。
伊勢物語 その十一 第五十九~六十五段
第六十五段は、古今和歌集に収録されている、題知らず、詠み人知らずの和歌四首(「さりともと」の歌のみ、題知らず、典侍藤原直子朝臣の作)をもとに構成され、ものがたりが構築されている点、異色の段となっている。
もろこし唐なる唐の竹 『梁塵秘抄』より
唐から海を渡って流れ着いた竹、そしてそれを材料にもちいた笛ということを主題とした今様は、『古今目録抄紙背今様』や、同じ『梁塵秘抄』の347番の歌にもみられる。
伊勢物語 その十 第四十一~五十八段
和歌は、芸術的表現であり、作品であり、かつ歌を詠むこと自体、ある場面の出来事である(場との連続性を保持した芸術形態)。
尼はかくこそ候へど 『梁塵秘抄』より
日常の一場面を切り取ったような内容の歌。尼と雨(あま)を掛けている。