五つの今様 『梁塵秘抄』より その五

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滝は多かれど 楽譜 ページ2
滝は多かれど 楽譜 ページ3
滝は多かれど 『梁塵秘抄』より

滝は多かれど うれしやとぞ思ふ
鳴る滝の水 日は照るとも絶えでとうたへ
やれことつとう

歌詞の形式は整っているように感じられるものの、四句神歌に多くみられる七五句四連やそれに類するものとは、幾分異なっているようである。『梁塵秘抄考』(小西甚一著)によれば、この歌は四句神歌ではなくて、足柄というジャンルの歌が混入したもので、足柄の「瀧水」として広く歌われたものらしい。延年の舞の歌詞としても歌われた。

歌詞にある”やれことつとう”という囃子言葉は、『五節間郢曲事』(綾小路俊量著)の中に「やれことうとう うたふ時はとんとうと詠也」とあるのに従い、”やれことんとう”とした。

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滝は多かれど 『梁塵秘抄』より
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