初段から第百二十五段までを俯瞰してみて一つ思うのは、初段から第九段「東下り」までの物語の文章の空気感が、それ以降の段とはいくらか異なっているように思えるということ。
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伊勢物語 その十四 第百~百十六段
『伊勢物語』第百一段の和歌、
咲く花の下にかくるる人おほみありしにまさる藤のかげかも
物語を何気なく読んでいても、いくらかふと気にかかる。本文において登場人物が「など、かくしもよむ」と言っているが、
伊勢物語 その十三 第八十二~九十九段
第八十七段は、今の芦屋市、神戸市のあたり、業平、行平らが、海近くの業平の住まいから、山へ滝を見に出かけるなどする話。
伊勢物語 その十二 第六十六~八十一段
第六十九段は、『伊勢物語』の書名の由来ともされる、在原業平とされる男が、狩りの使いとして伊勢の国を訪れる話。
伊勢物語 その十一 第五十九~六十五段
第六十五段は、古今和歌集に収録されている、題知らず、詠み人知らずの和歌四首(「さりともと」の歌のみ、題知らず、典侍藤原直子朝臣の作)をもとに構成され、ものがたりが構築されている点、異色の段となっている。
伊勢物語 その十 第四十一~五十八段
和歌は、芸術的表現であり、作品であり、かつ歌を詠むこと自体、ある場面の出来事である(場との連続性を保持した芸術形態)。
伊勢物語 その九 第二十七~四十段
このあたりの段は、短い地の文に歌が一首という構成のものが多い。その短い段の連なりには、作品全体がそうであるように、”むかし”、”男”というワードがおおよそ通底していて、ある人物の様々な場面々々としての趣きがある。
伊勢物語 その八 第二十四~二十六段
第二十四段は、物語の流れの骨子が和歌によって賄われていて、歌物語らしい構成となっている。今回は、七首のうち三首の和歌について、視聴用の音源も用意した。
伊勢物語 その七 第二十二~二十三段
第二十三段は、世阿弥作の能『井筒』の題材ともなった。幼馴染の男女が夫婦になるという話は、伊勢物語の影響が見られる『源氏物語』において、夕霧と雲居雁が連想される。
伊勢物語 その六 第二十段~二十一段
その六は、『伊勢物語』第二十段から二首、第二十一段から七首。