法華経の薪の上に降る雪は
492『梁塵秘抄』二句神歌より
魔訶曼荼羅の花とこそ見れ
梁塵秘抄の巻第二に、百二十一首収録されている二句神歌は、最初に無標題のものが四十九首、そのあと神社歌が六十一首、最後に無標題のもの十一首の構成となっている。このうち前後の無標題のものの、それぞれ終わりの三首は釈教歌となっているようである。
これらの中から、初めの無標題の四十九首の終わりの三首に曲をつけて、三つの小品とするもの。
歌の内容に関連して法華八講、五巻の日について、今様五首その二で少し触れている。この歌は、法華経を主題として、提婆達多品、序品にもとづいている。