貫河の 瀬々の柔ら手枕 柔らかに 寝る夜はなくて
親放くる夫
親放くる 妻は ましてるはし しかさらば
矢矧の市に 沓買ひにかむ
沓買はば 線鞋の細底を買へ さし履きて
上裳とり着て 宮路通はむ
女→男→女の問答の形をとった構成。「親放くる」(「放(さ)く」は、仲をへだてる、引き離すの意)という問題の解決に向けて「沓を買う」というソリューションを掲げる内容で、前向きなポジティブな雰囲気が漂う。
問答の形式をとって歌詞全体は三つの部分に分かれるが、「手枕 柔らかに」で緩急の緩のニュアンスの語を使い、「沓買ひにかむ」で話が展開して、「さし履きて 上裳とり着て」で畳みかけるようなニュアンスを持たせる、というように三つの部分を三段階として、序破急という見方にもとれるような、緩から急へ向かう構成がとられている。このように歌詞自体が明確に音楽的な構成をとっているところが特徴的。
制作したサンプルの音源では、Synthesizer V AI ついなちゃん ライト版を使用。